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2013年12月15日 (日)

多文化子どもフォーラム「外国につながる子どもの学習面でのつまずきへの支援」に参加して

「外国につながる子どもの学習面でのつまずきへの支援~子どもの特性に合わせたサポートの可能性~」に参加した。以下はフォーラム概要と当日配布資料。
●日時:2013年12月14日(土)13:30~16:30
●会場:神奈川韓国会館7階ホール
●主催:(公財)かながわ国際交流財団
●プログラム
1,講演「読み書きに困難がある子どもの理解と対応」
   温泉美雪さん(公益社団法人神奈川学習障害教育研究協会)
   *配布資料「onsenppt.pdf」をダウンロード
2.講演「外国につながる子どもの「できる」を増やす指導・支援のポイント」
   近田由紀子さん(大阪大学大学院連合小児発達学研究科)
   *配布資料「kondappt1.pdf」をダウンロード「kondappt2.pdf」をダウンロード
●次第・講師プロフィール:「KIFforum20131214.pdf」をダウンロード

【感想】
外国につながる子どもに学習面での「遅れ」がある場合、その原因を特定することは専門家でも難しい。「これさえわかれば的確な見立てができる」という魔法のような方法論があるわけではない。

しかし、今日のフォーラムの中で、LDの専門家と外国人児童生徒教育の研究者(元実践者)から、子どもの現状を「見取る」視点について話を聞き、大変参考になった。

中でも、近田さんが提案する次の「評価者の知識」は、すべての教員が押さえておきたいポイントではないかと思った。
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●外国につながる子どもに関する知識
 ・言語・文化的・社会的背景
 ・就学前の養育環境
 ・第二言語習得過程
 ・異文化間環境にある心理的な影響
 ・個々の多様性
  (管理職・通常学級の教員の多くは外国人児童教育に関する研修経験がない。)
●発達障害やアセスメントに関する知識
 発達検査は文化差や教育環境による心理的影響がある
 IQは変化する
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2013年12月14日 (土)

2008年学習指導要領改定の舞台裏~文藝春秋のルポから~

2013年12月号の文芸春秋の中に、「ドキュメント現代官僚論5~文科省成長戦略を後押しする『教育改革』」と題する興味深いルポが載っている。筆者はノンフィクションライターの藤吉雅春氏。2000年代初頭のPISAショックの後、文科省官僚が、どのような危機意識を持ち、教育改革へと動いていったかを追うルポルタージュだ。

上記文春の記事は、全国学力テスト、大学改革、大阪の教育改革(改悪?)など多岐に及ぶが、今日は、その中から、「言語力育成をめぐる教育改革の流れ」に絞って内容を紹介したい。

【PISAショックから学習指導要領改定まで】
2000年代中盤に文科省初中局教育課程課長だった常盤豊(現・審議官)は、PISAが追求する学力とは、「対象を客観視し、熟考して独自の言葉で批評」する力であり、それを「キー・コンピテンシー」と表現していることを知る。しかし、「キー・コンピテンシー」を育むための具体的な方法を見つけられぬまま、数ヶ月が経過した。

そうした折、常盤豊は、文科省初中局教科調査官の菅正隆(現・大阪樟蔭女子大学教授)の仲介で、当時慶應義塾大学で言語学を教えていた大津由紀雄教授(現・明解大学教授)に会う機会を得る。大津は、小学校英語導入に反対の立場をとる言語学者の一人であるが、常盤は、そうした大津の見解を承知で、会合に臨む。常盤、菅、大津。英語教育に対する見解は三者三様だが、全員に共通した認識は、「言葉の力」の重要性だった。

その後、大津は、2006年に開かれた中教審の外国語専門部会のヒアリングの席で、「言語化」する力が思考力の土台になるという見解を述べる。これがきっかけで、常盤の頭の中に、PISAが定義する「キー・コンピテンシー」を伸ばすには、「言語化する能力」の育成が鍵になる、との発想が芽生え、次第に文科省内部で有力な見方になっていく。

中教審のヒアリングから数ヶ月後、常盤ら文科省の官僚は、「言語力育成協力者会議」を立ち上げた。ここには、大津由紀雄をはじめ、三森ゆりか(つくば言語技術教育研究所所長)など、言語教育の第一人者が複数参画していた。http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/036/meibo/07061429.htm

同会議の報告内容をふまえ、2008年に改定された新・学習指導要領では、「言語力の育成」を重視する姿勢が明確に打ち出されることになった。

【以下はブログ管理者の感想】
上記会議の成果報告については下記ウェブに詳しい。注目すべきは、この会議の最終報告書が、2008年の学習指導要領の改定に大きな影響を及ぼしたことである。http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/036/shiryo/07081717/004.htm

例えば、クリティカル・リーディング(自分なりの判断や根拠に基づいて評価しながら情報を読み取ること)という方法が報告書に載っているが、「クリティカル」という言葉が、文科省が設置した検討会議の報告書に載ることだけでも、画期的なことではないかと思う。

また「指導方法」の中には次のような文章も見られる。
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○論理的思考は、例えば、「事実と意見との区別」や「判断と根拠」、「原因と結果」、「比較・対照」という観点から考えることができるので、こうした観点を基にして、国語と各教科等との分担や連携を図りつつ指導することが望ましい。

○例えば、国語科及び外国語科の読みの指導においては、文章を分析するだけでなく、自らの知識や経験に照らして文章の内容を評価し、自らの考えを表現する、いわば文章と対話するような指導をすることが望ましい。

○例えば、理科の観察の活動において、観察したことを基に説明するときに、「なぜ」という観点を補うよう指導することや、視点を変えて多面的・多角的に物事を見るように指導することが望ましい。
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2008年の学習指導要領の改定後、2009年に実施されたPISAにおいて、日本は読解力をV字回復させ、数学的リテラシーと科学リテラシーともに平均点を上げる結果となった(もっとも、一般に、教育政策変更の成果が現れるには10年はかかると言われており、2008年の学習指導要領改定と2009年のPISAの結果を一直線に結びつけることには、慎重になるべきだ。)

学習指導要領改定の評価については、長い時間軸の中で判断する必要があるが、ここで筆者が特筆したいことは、従来、クリティカル・シンキングの育成に前向きでなかった文科省が、クリティカル・リーディングや多角的な視点から物事を吟味する力の育成について肯定的にとらえるようになった(ように見える)という点だ。このことは、もっと声を大にしてよいと思う。

正直に言うと、2008年の学習指導要領の改定で、(言語力の育成がクローズアップされていることは知っていたが)何故「言語力育成」が急浮上したのかという背景については、無知であった。私の知らない間に、文科省初等中等教育局において、大きな地殻変動が起きていたのだ。

実は、藤吉雅春氏のルポには載っていないが、2008年には、教育課程をめぐるもう一つの大きな変化が起きていた。それは、「教育課程特例校制度」の導入だ。「教育課程特例校制度」とは、文部科学大臣の許可があれば、学習指導要領等の教育課程の基準によらない特別の教育課程の編成・実施が可能となる制度である。http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokureikou/1284960.htm

学習指導要領等の教育課程の基準によらない特別の教育課程の編成・実施は、2008年3月までは構造改革特別区域研究開発学校設置事業として実施され、2008年4月以降は、文科省の認可により、学校独自の教育課程が編成できるようになった。2013年4月1日現在の実施校は、以下のとおり。http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2013/08/15/1284970_2.pdf

この制度を利用して、2010(平成22)年度から3年間、「ことばの時間」を設けた学校がある。それは、埼玉県熊谷市の熊谷南小学校である。毎週、「総合学習」のうち1時間を「ことばの時間」に充てるとともに、国語科と「ことばの時間」を統合再編。さらには、「ことば」力の育成という視点から、すべての教科内容を見直すという、実験的な取組をしていた。

すでに特例校申請期間が終了し、現在は「ことばの時間」は設けられていないが、3年間の実験期間を通じて、全教科において言語力育成を基盤に置く授業が定着したという。
●熊谷市立熊谷南小学校H25学校経営方針
http://www.kumagayaminami-e.ed.jp/hp-minami/yamada/h25torikumi.pdf

理科であれ社会であれ、いずれの教科においても、ことばが学力の基礎をなす。「言語」運用能力の質が、国語科以外の教科の学力にも大きな影響を及ぼすことが定説となっている今、熊谷市立熊谷南小学校の実践は、もっと注目されてよいのではないか。

文科省の合田哲雄(現・学術研究助成課長)は、ことばの運用能力が体育の授業にも変化をもたす実例として、「体育も言語活動です。飛び箱を飛べるようにするにはどうしたらよいか。飛べる子に頭の中でどうやって飛ぶか手順を論理的に考えさせて、それを客観的に言葉を使って人に説明させるのです。すると飛べる子がふえたという事例があります」と述べる。(上述ルポp.248)

「言語化」能力の育成を重視した、2008年の学習指導要領の改定が、10年後にどのような成果を生み出すのか? 今後も、定点観測を続ける必要がある。

2013年12月 8日 (日)

「コミュニティオーガナイジング入門」参加報告

●日時:2013年12月1日(日)14時~17時

●会場:東洋大学白山キャンパス1号館

●主催:YEN(環境分野で活動する産官学民関係者のゆるやかなネットワーク)。

●講師:鎌田華乃子さん(コミュニティ・オーガナイジング・ワークショップ・イン・ ジャパン実行委員会代表)

http://communityorganizing.jp/

ハーバードケネディスクールに留学しMaster in Public Administration(行政学修士)のプログラムを修了した鎌田華乃子さんが講師となり、「コミュニティオーガナイジング」の5つのプロセスのうち、主にバグリックナラティブの技法について解説。最後に演習を行った。

話を聴きながら、DST(デジタル・ストーリー・テリング)との関連が気になった。というのは、「物語の力が人を動かす」という点で、両者に共通性を感じたからだ。DSTの概要については、以下のURLを参照。
●デジタル・ストーリーテリング(DST)研究所
http://www.learning-v.jp/dst/


【鎌田さん発言要旨】

自分より体の大きな魚にいつも追いかけられ、脅威を感じていた小魚「スイミー」が、互いに協力し、一体になれば、大きな魚を凌ぐパワーを発揮できるという、絵本「スイミー」の話に触れた後、「コミュニティオーガナイジングは、スイミーの話とどこか似たところがある」というイントロからスタート。

D_2

以下は、当日の講義要約。
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現在、米国の大統領となっているオバマさんは、かつて、コミュニティオーガナイザーだった。 

私(鎌田さん)は、ブルックリンにオフィスのあるNPOでインターンをしていたことがある。今日はまず、そのNPOで経験した、コミュニティオーガナイジング体験について話をする。

 

インターン先のNPOは、米国の市民権を持たない移民労働者に対して最低賃金を守らないスーパーマーケット「Associated Market」への「不買キャンペーン」を展開していた。近隣住民に、移住労働者が抱える課題とキャンペーンの趣旨を丁寧に説明したところ、自宅の窓に不買を推奨するステッカーを貼ってくれる住民が現れるなど、徐々に運動が広がっていった。その結果、スーパーマーケットの売上が激減し、スーパーの経営者は、労働者と最低賃金を守る雇用契約書を交わすことになった。

 

二つ目の事例は、ニューヨーク市の警察官が、白人以外の人種に対して頻繁に職務質問を繰り返し、人権侵害をしている状況を憂慮し、こうした現状を変えるためのキャンペーン活動を展開したことである。

 

上記の趣旨に賛同した約50団体が連合を形成し、「Stop & Frisk」というキャンペーンを展開した。市会議員にロビー活動をしたり、次期市長選の候補者を招いてのディベート大会を開催するなどした。その結果、幅広い市民層から支持を受け、不要な職務質問行為を減らすことに成功した。

 

さて、米国以外の国に目を向けると、英国では、政府がコミュニティオーガナイザー養成プログラムを開催している。その理由は、政府の財政事情が悪化し、十分な住民サービスを提供できないため、コミュニティの問題は地域住民自身が解決せざるをえない状況になっているからである。

 

さて、コミュニティオーガナイザーは日々何をしているかというと、ミーティングを開いていることが多い。私(鎌田さん)の場合は、高校生をサポートする活動をしていたこともあり、普段は、高校生とミーティングをしたり、事務処理をしたり、助成金申請書を書くなどの作業をしていた。

 

NPOの財源は、約7億で、そのうち5億円は助成金。ロックフェラー財団等の大型財団以外にも大小様々な財団から助成金を受給している。助成金以外には、市からの補助金1億円と事業収入など。企業から助成金をもらうこともある。J&Pモルガンから助成金を受けたことがある。

 

なお、職員の給料は、新卒者年収が約350万円。数年経験を積むと650万円程度。さらにディレクターになると1千万円程度もらえる。NPOが雇用する弁護士の給料も、それほど悪くない。やりがいを求めてNPOで働く弁護士もいる。なお、財団が助成する対象経費には、団体運営費(人件費含む)とプロジェクト助成費の二つがある。

 

コミュニティオーガナイザーは、専門分野に対して助言するのではなく、地域に入っていて住民の声を聴きながら地域課題を発見していく。コミュニティオーガナイザーになるためには、約2週間の研修を受けた後、現場で1年間くらい実地訓練を積むことで、一人前になるプロセスを踏む。研修の内容は、住民との信頼の形成やファシリテーション技法など。

 

ケネディスクールでコミュニティオーガナイジングを教えるガンツ先生によれば、コミュニティオーガナイジングの要素は次の5つになる。

1,パブリックナラティブ(ストーリーで関心喚起)

2,関係構築(信頼関係の構築、一対一の関係が重要)

3,チーム構築(コアになるチームをつくる)

4,戦略立案(リソース把握、関係者分析〈賛成・反対者の地図作り〉、変革仮説構築、バリア特定、フレームワーク提供)

5,アクション(やる気を引き出す、運動は楽しくないと続かない)

 

コミュニティオーガナイジングの成功・失敗を計る指標は、プロジェクトの目的によって異なる。サービス提供型のプロジェクトなら、利用者数や利用率の増加。社会変革型のプロジェクトなら、議会で通過した法律の本数など。

 

パブリックナラティブとは何か。

あなたはストーリーの力を信じるか? 私(鎌田さん)は、留学当初、ストーリーの力をあまり信じていなかった。しかし、コミュニティオーガナイジングの授業で、パブリックナラティブを書いているうちに、次第に理解するようになっていった。

 

今年、ガンツ先生をゲスト講師として、東大でコミュニティオーガナイジングの授業があった。私(鎌田さん)は、アシスタントを務めることになり、見本を見せるために、自分のパブリックナラティブを書くことになった。最初は難しかったが、周りのサポートを受けて何とか完成させた。

 

パブリックナラティブのプレゼンの最後に、今年12月にガンツ先生を招聘してのワークショップ企画があるので、興味のある人は手伝って欲しいというメッセージを発したところ、半数以上の学生が「手伝いをしたい」と声を上げてくれた。この時、ナラティブの力を感じた。

 

授業の中で、パブリックナラティブは、リーダーシップの1つだと習った。コミュニティオーガナイジングにおけるリーダーシップとは、「動詞である」と言われる。不確実な状況の中で、他の人が動ける状況をつくり出していくのがリーダーシップといえる。

 

人は、物語に囲まれて生きている。人は、小さい頃から、両親や教師、友人など、様々な人々からの沢山の経験を聞いて、成長する。物語には、人を動かす力が潜んでいる。

 

人が何か行動を起こす時には、二つの要素が関係していると言われる。1つは、「ストラテジー(戦略)」であり、もう1つは、人の心を動かす「ナラティブ」である。人は、心が動いた時に、はじめて行動する。

A

 

人は、特定の価値観に基いて行動する。しかし、人がある価値観に基いて実際に行動をするには、「感情が動く」というプロセスが不可欠である。Martha Nussbaumという倫理哲学者は、「感情を経験できなければ、選択するための価値観をもてない」「感情と価値観と行動の3つは密接なつながりがある」と言っている。

 

感情と言っても色々な内容がある。行動を阻害する感情としては、無関心だったり、恐怖だったり、自己懐疑心などがある。一方、行動を促進する感情としては、怒りだったり、希望だったり、自己効力感などがある。

 

ストーリーをどう作っていくかと言うと、ストーリーには、筋と主人公とモラル(教訓)がある。一番大事なのは、筋である。例えば、私は、今日朝起きて講義の準備をして、ここに来ました。これは面白いですか? つまらないですよね。これは筋とは言えない。どうやったら面白くできるか? 

 

(会場からストーリーを出してもらい、参加型で物語をつくった。)

午後1時に起きた。電車が止まった。仕方がなく歩いていた。交通事故に巻き込まれた。そして怪我をした。負傷しながら歩いていた。トラックが来て目的地まで送ってくれることになった。15分遅刻で会場に着き、ワークショップをすることができた。

 

二つのストーリーを比較すると、後者の方が断然面白い。何故なのか。後者は、到着するまでに困難があり、それを乗り越えたから。また、登場人物が増えている。具体的なイメージが出てきて、想像しやすくなった。不確実なもの、困難なものに直面し、それを乗り越えていく部分に、人は共感する。

 

何故人は、物語に引きこまれていくのか? 不確実な状況を乗り越えていくという他者の経験を聴くことで、人生をより豊かにしていくネイチャーを人は持っているからではないか。人は、自分たちの未来をつくるために、主体性を発揮していくことに充実感を感じるのではないか?

B

 

では、よいプロットをつくるにはどうやったらいいのか。チャレンジ、チョイス、アウトカムの要素が重要である。

C

 

パブリックナラティブの3要素とは、まずはセルフ(私の選択)、次にUS(アス)=私たちが共有すべき価値、そして、NOW(ナウ)=今でしょ、緊急性ということ。オバマ大統領の若いころの演説の映像を見ながら、この3要素を分析していった。

(オバマ演説の映像を見た後、会場との質疑を通じて、3要素を分析した)

 

オバマは、聴衆の心に情景が思い浮かぶようなエピソードを演説の中に入れている。ディティールの描き込みが大事である。彼の演説は、セルフ、アス、ナウの3要素が見事に入っている。話をする時、順番は変えてもよい。

 

この後、パブリックナラティブの実習をした。その前にコーチングについてミニ講義あり。

 

コーチングが何故重要かと言うと、水槽で泳ぐ魚の存在を考えると分かり易い。魚は生まれてからずっと水槽の中にいるので、自分自身では、水の存在に気づくことができない。これと同様、人は、なかなか自分のことを客観的にみることが難しい。コーチングの利点は、自分でも気づかない部分を可視化し、また、自分の中に潜む生き生きとしたストーリーを相手が引き出してくれる点だ。

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実習に入る前に、参加者の一人=Yさんから、見本のプレゼンをしていただいた。その後、まず、5分間で個々人のパブリックナラティブをつくり、隣に座っている人に2分間で自分のストーリーを語った。その後、相手からコーチングを受けた。ここで選手交代し、同じことを繰り返した。

 

2分間で、自分の価値観をわかり易く伝えること。また、相手の心に具体的な情景が浮かぶように語ることは、非常に難しかった。米国のように、小さい頃からスピーチの訓練を受ける機会のない日本人には、パブリックナラティブの創作は予想以上に難しい作業だった。

 

今回は、コミュニティオーガナイジングの5つのプロセスのうち、パブリックナラティブの入門編のみの体験だった。今月の中旬には、2日間かけての本格的なワークショップが開催される予定だが、すでに満員御礼とのこと。また機会があれば、鎌田さんのワークショップに参加したい。


 

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