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2015年10月17日 (土)

第3回「子どもの貧困」講座を受講して

●日時:2015年3月14日(土)午後1時から3時(4回シリーズの第3回目にあたる)
●場所:川崎市ふれあい館
●講師:徳丸ゆき子さん(大阪子どもの貧困アクショングループ)
●主催:川崎市ふれあい館、川崎市教育委員会
●目的:人権尊重学級の一環として、年々深刻化する「子どもの貧困」について考える講座「子どもの貧困のない街をめざして」を開講する。
以下は、講演の骨子
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●子どもの貧困の現状と課題
・日本では、5時間に1人が餓死している。
・世界では、3秒に1人餓死している。
・貧困には、絶対的貧困と相対的貧困の2つがある。
・日本では、年間収入122万円以下を相対的貧困と定義している。現在、6人に1人が相対的貧困に陥っている。
・バブル景気の頃、10に1人が相対的貧困だった。それが少しずつ悪化し現在に至っている。
・小中学生段階と比べ、就学前の子どもと高校・大学生に対するが行政の支援が手薄と言える。
・シングルマザーの8割は働いているが、その多くはワーキング・プアー状態にある。
・関係者の働きかけもあり、子どもの貧困対策基本法が2014年1月に成立した。
・同法に基づき、同年8月に「子供の貧困対策に関する大綱」が出された。理念は素晴らしい。しかし、スクールソーシャルワーカーの増員などを除けば、全体として予算は非常に限られている。
・大綱では、「学習支援」を貧困対策とみなしているが、学習支援は貧困対策のほんの一部であり、これだけでは不十分だ。このままでは、「負の連鎖の固定化」が避けられない。
・貧国対策には、「生活支援」という福祉的視点が必要である。
・政府にはあまり期待できないので、自治体の施策に期待している。その点、京都は頑張っている。自治体の首長さんの判断で、貧困対策は大きく変わる可能性がある。
・現在、大阪市は保育園を民間に「移管」しており、民間が自由に条件を設定できるようになっている。
・私(講師)は、24時間保育には反対だ。24時間親が働かなくてもすむような制度を設計すべきだ。

●大阪での取り組みと今後求められること
・みつける「アウトリーチ」、つなげる「必要な社会資源につなげる」が重要だ。
・すでにプラスの状態にある人に支援をするよりも、マイナス状態にある人をゼロにすることに注力すべきだ。
・シングルマザーの2つの事例を紹介した後、ネグレクトとデートDVが多いとの話。
・子どもの貧困→大人の貧困→次世代の貧困というサイクルがあり、これを絶つことが必要。
・例えば、「みつける」という段階では、夜回りをしたり、商店街に「子ども支援の連絡を書いた」チラシを置いてもらうことをしている。1000枚撒いて3件程度の反応だが、色々なチャンネルを活用することが大事。
・お勧めなのが、調査を通じてつながること。
・そして、調査報告をしたら、メディアに取り上げてもらうことも重要だ。
・課題をもった人に出会うためにはあらゆる手段を使う。シングルマザーの情報交換の場となっているブログに広告を出すということもしている。
・次に貧困状態への支援には、色々な社会資源とつながることが大事だ。
・CPAOでは、「お寺おやつくらぶ」という仕組みをつくっている。お寺のお供えを「おっそわけ」してもらうということ。お供えを、シングルマザー家庭に送るルートができている。
・さて、「みつける」と「つなげる」の間に、「ほぐす」というアクションが必要だ。
・ほぐすとは、例えば、一緒にお茶をのむこと。
・お茶を飲んで信頼関係ができたら、相手と一緒にどんな「悩み」があるかを二人でブレストし、一覧ができたら、何から着手すべきか優先順位をつける作業をやる。
・年末を一緒に過ごす相手がおらず寂しいという家族を集め、「年越しイベント」をしている。
・今、大阪府内の高槻市、生野区、羽曳野市の3箇所で、モデル事業として「子ども食堂」を運営している。
・親子で一緒に調理して、料理法を覚えてもらうことがミソ。
・こうした「場」は、「実家みたいな場が欲しい」というシングルマザーの「つぶやき」から着想した。
・子ども支援の拠点は、固定費として賃借料が大きいので、これを安くあげるのが重要。
・高槻市は、市補助金で運営。生野区は、大家さんの計らいで家賃がタダ、羽曳野市は、住み開きなのでこれもタダ。
・場所は、レストランを借りるのがよい。
・生野区の子ども食堂は、裏手に畑がある。ビックイシューの労働者と協力して、畑で野菜をつくっている。こういうコラボが大事。
・今後のアイデアとして、お寺の一部を解放してもらうことを考えている。
・もう1つは、「月1お父さん」というアイデア。月に1回だけ、ボランティア希望のお父さんに子どもを預けることができる。
・まとめのことばとして、「ひらく」「枠を超える」ということを言いたい。
●その他
・最近は、保健師の業務が細分化し過ぎており、児童専任、障害者専任、高齢者専任ということで、1つの家庭に3人の保健師が関わり、横の情報共有がないため、以前よりも非効率になっている場合がある。以前は、一人の保健師が、子どもから高齢者まですべてに対応していたので、かえって効率がよかった。
・業務の細分化という方向性がすべて間違っているわけではないが、何のための業務の細分化なのかという精神を忘れないで欲しい。

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