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2015年10月17日 (土)

「サステナビリティ円卓会議~日本における持続可能な開発目標を考える~」参加メモ

2015年10月14日、「サステナビリティ円卓会議~日本における持続可能な開発目標を考える~」に参加した。
○リード文
今年9月25日に国連総会で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)について、理解を深め、今後国内でどのような政策や活動が期待されているか、各地での取り組みにどのような関係が生じるか、持続可能な地域づくりに向けた意見交換を、関係する主体を集めて行います。
【開催概要】
○日 時:2015年10月14日(水)15:00~17:00
○会 場:GEOCセミナースペース(東京都渋谷区神宮前5-53-70 国連大学ビル1F)
○対 象:NGO、企業、行政、研究者、ポスト2015開発アジェンダ/SDGsに関連する方
○参加費:無料
○主 催:NPO/NGOネット、一般社団法人 環境パートナーシップ会議(EPC)
○協 力:地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)
プログラム
1)開会
2)国連総会報告(外務省地球規模課題総括課 田村政美課長)
  SDGs実施に向けた国内外の動きについて(環境省国際連携課 瀬川恵子課長)
3)質疑応答
4)ステークホルダー会議
 自治体:環境自治体会議環境政策研究所所長 中口毅博氏
 NGO:日本NPOセンター/NNネット 新田英理子氏
 労働組合:連合 国際局長 鈴木宏二氏
 ユース:慶應義塾大学博士課程1年 カン・ソンウ氏
 他のセクターからも数名の出席を予定しています。
 進行:今田克司氏(日本NPOセンター)&星野智子(EPC)
5)閉会
【スピーカーのプレゼン内容メモ】
●国連総会報告(外務省地球規模課題総括課 田村政美課長)
・SDGs(持続可能な開発のための目標)は、MDGs(ミレニアム開発目標)が2015年に終わるのに伴い、2016年から2030年の行動目標を定めたもの。国連加盟国すべてが参加していることと、法的拘束力があることが特徴である。
(何故SDGsなのか)
・MDGs(ミレニアム開発目標)の期間で、貧困は19億人から8.4億人に減り、HIVやマラリア患者も削減することができた。一方で、新たな格差問題(一つの国の中で格差の広がり)が生じるとともに、アクターが多様化してきている(企業や市民社会の役割の増大)。
・MDGsは、専門家主導で作られたが、SDGsは、全加盟国が参加してつくられた。
・こうした状況を受け、SDGs(持続可能な開発のための目標)では、MDGs(ミレニアム開発目標)を「深堀り」することが目標となっている。
(どのようにして作られたか)
・今年1月から、各国間で交渉が始まった。2016年3月までに、評価指標(インディケーター)が決定される。
・しかし、実施のハードルは低くない。課題は、ファイナンス(資金調達)と各国でのモニタリング体制の二つ。
・もう一点は、新しいグローバル・パートナーシップを構築すること。具体的には、先進国も途上国も。政府も企業も市民団体も、ということ。
●SDGs実施に向けた国内外の動きについて(環境省国際連携課 瀬川恵子課長)
・SDGsの特徴は、先進国VS途上国という二元論ではないということ。
・政府としての課題は、国内の計画のどう反映させるのか。環境省分野で言えば、第5次環境基本計画にSDGsを盛り込み、閣議決定を受けることが必要となる。個人的には、気候変動やエネルギー計画の進捗状況が遅いというように感じている。
・「持続可能な消費と生産」が重要だと考えている。例えば、食品ロスをいかに減らすか。
・もう一つの課題は、個別施策が個別ターゲットに向かっているかを点検すること。
・ニューヨークでは、アメリカのオバマ大統領、中国の習近平のスピーチに着目した。
・オバマ大統領のスピーチでは、アメリカは、何か施策展開する時に、必ず二つの領域を関連づけることに腐心している。例えば、女性政策と教育政策。女性のエンパワーメントによって家庭内の収入が増えれば、結果として子どもの教育の充実につながるというように。
・中国の習近平のスピーチでは、これまで、経済発展第一で環境問題の解決に積極性が見られないと思われていた中国が、途上国同士の協力、低炭素社会・循環型社会の実現という理念を強調していた。
・日本の安倍首相は、3Rについてアピールした。日本では3Rは有名だけ、世界的にはまだ共通理解がされているとはいえない。
・サイドイベントに参加してわかったのは、involvementでなくengagementという表現が多用されていたこと。多くのアクターがより積極的に参加するということが強調されていた。
・UNDPやUNEP、HABITATという国際機関レベルでのパートナーシップではなく、小規模なレベルでの多様なアクター間のパートナーシップの重要性が指摘されていた。
・今環境省で進めているのは、計画、施策の振り返り、国際協調(国際貢献)の3つだ。
いずれも、ステークホルダーズと相談しながら進めていきたいと思う。
●環境自治体会議環境政策研究所所長 中口毅博氏
・ローカル・アジェンダ作成は、神奈川県、京都市など、かつて先進的な試みもあったが、現在は下火になっている。
・中口氏は、神奈川県がローカル・アジェンダを作る際に、コンサルとして関わったが、最終的に、モニタリング指標を策定するところまでいかなかった。
・今、自治体は、WHYという三重苦の状態に置かれている。W=わからない、H=ひとがいない、Y=予算がない。
・地方創生というプログラムをうまく活用すれば、資金面はクリアできる可能性がある。
・日本では、ローカル・アジェンダは根付かなかった。今後は、ローカル・アジェンダという言葉にこだわらず、実をとる戦略がよい。
・なお、持続可能性という時、環境政策だけでは狭い。
・自治体の既存の計画(総合計画や地域福祉計画など)に、SDGsの要素を入れていくという発想が必要ではないか。
●NNネット、日本NPOセンター 新田英里子氏
・市民の声を代弁するのがNPOの役割。「共感と参加」がキーワード。
・市民社会全体のネットワークをつくることが重要
・今後、NNネットは、地域勉強会を開催する。
・SDGsは、異なる分野のNPOが対話をする際の共通言語を提供することができる。
●連合国際部 鈴木宏ニ氏
・SDGsの17の目標のうち、11項目を労組としては取り上げる。
・中でも、ディーセントワークの実現が最大の眼目。
・雇用率ではなく、雇用の質を高めることが重要である。
・社会保障の「床」をつくることが必要だ。それには、トリクルダウン理論では駄目。
・今後は、南南協力が必要。キーワードは、人材育成。
●慶應義塾大学博士課程1年 カン・ソンウ氏
・洞爺湖サミット時に来日し、通訳をしていた。気候変動に関心がある。
・学生は、卒業すると活動から遠ざかってしまうという課題がある。
・また、最近の学生は、就活重視で、社会問題に関心が薄い傾向がある。
・SDGsは、市民活動のチェックリストとして活用できるのではないか。環境政策に関する学部生だけの討論でも、課題が30以上あげられた。

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