無料ブログはココログ

« 濱田健司さん(農福連携について) | トップページ | 「サードプレイスがまちを変える~わくわくできる居場所づくり~」に参加して »

2015年12月14日 (月)

大和市「共育セミナー」に参加して

大和市民活動センター主催の第68回共育セミナ―『“気づき”“出会い”から“新たな活動”を~まちづくりワークショップ』
●日時:12月13日(日)13:30~16:30  
●会場:大和市勤労福祉会館 3Fホール
●内容
★事例紹介
1. 「トイレ」と「龍」から 私たちの活動は広がった。    
   大和市の観光資源を発掘・企画する会 上田康史さん
2. 「レコード」と「コーヒー」が 人と地域をつなげた。   
   今宿地域ケアプラザ(横浜市旭区) 地域交流コーディネーター 真鍋敦さん
3.「映画誘致」と「プロレス」が 街を元気にした。      
   社会福祉法人光友会(藤沢市) 理事 杉下由輝さん
★ワークショップ(2人→4人→8人と対話を広げる沼田さんオリジナルのOTM法)

事例発表の中では、今宿地域ケアプラザ(横浜市旭区)地域交流コーディネーター・真鍋敦さんと、 社会福祉法人光友会(藤沢市) 理事 杉下由輝さんのお話が興味深かった。特に、杉下さんの「仕組みづくりと仕掛けづくりは違う!」という話が印象に残った。例えば、全国どの地域にも、社会福祉協議会という組織がある。しかし、“光る”活動をしている地域は限らている。注目を集める活動実践の背後には、必ず優れた「仕掛け人=コーディネーター」がいる。社協という組織を全国一律につくることは「仕組みづくり」。その組織に魂を吹き込み、優れた実践を生み出すのが「仕掛けづくり」という感じだろうか。

●真鍋敦さんの話
・眞鍋さんは、5年ほど、社会福祉法人漆原清和会のスタッフとして、横浜市今宿地域ケアプラザで、地域交流のコーディネーターとして仕事をしている。
・地域ケアプラザは、地域包括支援センターとデイサービス、居宅介護支援以外に、地域活動交流という機能を持つ複合福祉施設で、高齢者だけでなく、子どもから高齢者まで幅広い層をターゲットとしている。
・しかし、実際に、地域活動交流に参加するのは、女性の高齢者ばかりで、男性はほとんど地域ケアプラザに足を運ばないそうだ。こうした現状をみて、何とかしたいと思った眞鍋さんは、参考になりそうな事例を探した。訪問地は、高齢者住宅サービスセンター松渓ふれあいの家(マージャンで高齢男性を呼びこむ事例、東京杉並区)、代官山ツタヤ、ジャズ喫茶「野毛・ちぐさ」の3箇所。
・訪問後、レコード鑑賞をしながらコーヒーを飲み、そこで地域の人々が交流する場づくりを構想し、そのアイデアを実行に移していった。
・こうして誕生した「くつろぎカフェ」は、今宿地域ケアプラザ多目的ホールを会場に、毎月第2水曜日に開催。現在では、100名近い参加が来訪するため、ホールだけでは手狭になり、全館をカフェ空間にあてているという。
・レコードのストックは1000枚を超え、まだまだ増える傾向にある。
・参加費は200円(コーヒー代として200円徴収するのではない)。
・当日は、喫茶店のマスターに来てもらい、本格的なドリップコーヒーを出している。インスタントコーヒーではなく、本格コーヒーが飲めるというところがミソ
・現在は、喫茶店のマスターが講師となり、サイフォンコーヒー、ドリップコーヒーの入れ方講習会を開催している。
・講習会の修了者は、地域の5つの公民館が持ち回りで開催する「サロン」にボランティア講師して派遣され、コーヒーをいれている。
男性の「未」来館者を地域ケアプラザに呼び込むため、レコード鑑賞と本格ドリップコーヒーが飲める「カフェ」というアイデアを具体化した眞鍋さん、ニーズを探り、仕組み・仕掛けをつくる「仕掛け人」だ
Img_4261

●杉下由輝さんの話
・杉下さんは、社会福祉法人光友会の理事・就労支援部長をされる傍ら、県内各地のフィルム・コミッションの顧問。また、プロレスラー「諏訪魔」のファン組織、諏訪魔会の事務局長も務める。
・プレゼン冒頭、「仕組みづくりと、仕掛けづくりは違う!」というメッセージから始まった
・自治体やNPOが様々なイベントを開催するが、人が集まらなければ意味がない。
・何故人が集まらないか。それは、仕組みづくりだけで、仕掛けづくりがないからだ。
・例えば、素材にこだわった美味な料理を出すお店があっても、それだけでは人は集まらない。人がこの店に足を運ぶような「仕掛け」が必要なのだ。
・北海道の富良野は今では有名だが、ドラマ「北の国から」が放映される前には、無名の町だった。テレビ映像を通じて、視聴者の頭の中に、富良野を舞台とするストーリーが残る。そして、あそこに言ってみたいという気持が起こり、実際に訪問する。
・海外では、「冬のソナタ」が典型例。冬ソナ放映後、日本からオバちゃんたちが、ロケ地に殺到した。
・大和市の事例としては、数年前、上戸彩が出演した「昼顔」という映画で大和がロケ地となったことがあった。台湾には上戸彩ファンが多く、映画放映後、台湾から少なくない数の上戸彩ファンが大和のロケ地を訪れる効果があった。
・また、現在大和市では、映画の市民エキストラを募集するなど、まちをあげて市外・県外・海外からの訪問客増を目指している。
・さて、B級グルメで有名な富士宮市は、映画のロケ地となった際、撮影関係者のロケ弁(弁当)を、すべて「富士宮やきそば」にした。これにより、映画出演者の間で「富士宮やきそば」の名前が広がり、テレビ局の方から取材依頼が来るようになった。こうしたちょっとした「仕掛け」が重要なのである。
富士宮市の場合は、「映画のロケ地にB級グルメ」という組み合わせで、知名度をあげていった。
・さて、もう1つの事例は、プロレスのチャリティ・イベントに関する仕掛け。神奈川の地元レスラー・諏訪魔選手の入場行進の際に、大和市のゆるキャラ「ヤマトン」を登場させることにしたところ、「ヤマトン」が一挙に注目され、ゆるキャラのランキングも150番台から一気に30番台まで上昇したという。
・なお、このチャリティプロレス興行では、広告料をいただいてパンフレットをつくった。実際に広告料を出してくれたのは、市内の企業や商店は数えるほどで、関西や沖縄など、県外の企業等が広告料を出してくれた。マーケティングをする時は、狭いエリアにとらわれず、大和市とのつながり、広域で考えるべきだ。今は遠くに住んでいても、大和市が故郷だったり、自分の親が大和市出身だったりと、色々な関係性がある。つながりは、国内だけでなく海外にもあるのだから、もっと広い目でPRを考えるべきだ
・さて、「マッサージチェアの法則」というのを聞いたことがあるでしょうか。20歳台の女性客にマッサージチェアがよく売れるのを知ったマッサージチェアの営業マンが、花柄など若い女性客好みのチェアを開発したところ、全く売れなかったという話。売れなかった理由は、チェアを買うのは若い女性だが、実際に使っているのはその両親だという実態を、営業マンが知らなかったからだ。購買者=利用者とは限らない。こんな簡単なことに営業マンは気づかなかったのだ。
「マッサージチェアの法則」は、「自分目線ではなく、相手目線」でモノを見ることの大切さを教えてくれるエピソードだ。
・最後に、「カマスの法則」。カマスは魚。広い水槽にカマスをいれ、カマスの餌の小魚を時々与える。ある時、カマスと小魚の間にガラスの仕切りを入れると、しばらくはカマスは餌をとろうと小魚に近づくが、何度トライしても餌にありつけないとわかると、次第にカマスは餌をとろうとしなくなる。この状態で、ガラスの仕切りを抜いても、、カマスは小魚をとろうとしない(実際にはとれるにもかかわらず)。では、こうなった状態で、再びカマスが小魚をとるようにするにはどうしたらいいか。
・それは、新しいカマスを一匹水槽にいれてやればいい。新しいカマスは、ガラスの仕切り経験をしていないので、本能にしたがい小魚をとる。それを見た、既存のカマスたちも、小魚をとることを思い出す。「カマスの法則」とは、常識にとらわれ、新しいことに挑戦しなくなった集団に、新しい血をいれてやると、再生する可能性があるということ。
・たとえば、壁にぶつかって停滞している市民活動団体の中に、新人が入って白紙の状態で何かに挑戦しようとすると、古株のメンバーが、そんなことはすでに経験ずみ。うまくいくはずがないと言って否定してしまうような場面を想起して欲しい。やる前から駄目と決めつけるのではなく、ゼロベースで何かチャレンジしてみる。この動きをつくるうえで、新しい人の参加というのはとても大事だ。

« 濱田健司さん(農福連携について) | トップページ | 「サードプレイスがまちを変える~わくわくできる居場所づくり~」に参加して »

まちづくり」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。